こんにちは
こちらは「アマドコーヒー」です!
今回は“インドネシアコーヒー解説”
「マンデリンの特徴とおすすめな人」
について取り上げていきます。
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【アマドコーヒー商品開発記①「生豆産地」】
コーヒー豆販売に向けた進捗状況を「週1ペース」でご報告していきます!#アマドコーヒー #コーヒー #ロブスタコーヒー
今日の記事は”商品開発記”「コーヒー生豆産地」について取り上げています。https://t.co/xh8AUhgmH8— アマドコーヒー【インドネシアコーヒー🇮🇩】 (@ahmad_coffee_S) September 2, 2025
当ブログを運営する「アマドコーヒー」は
インドネシアコーヒーの輸入販売をしています。
今回の記事ではそんな当方が
インドネシアコーヒーの代表格である
「マンデリン」について
詳しく解説していきます。
古くから現在に至るまで
スマトラ島でコーヒー栽培を守り続けている
「マンデリン族」に由来するコーヒー銘柄で、
日本でも多くのコーヒー愛好家に
愛されている名品です。
この記事を読めば、
マンデリンの産地や味の特徴について
理解できるように構成していますので、
ぜひ最後までご覧ください!
マンデリンはどこの国のコーヒー?
まず最初に
「マンデリンはどこの国のコーヒー?」
について取り上げていきます。
冒頭でネタバレをしてしまっていますが、
マンデリンはインドネシア産のコーヒーです。
コーヒーの産地といえば
南米やアフリカの国を
思い浮かべる方も多いですが、
実はアジア(特に東南アジア)でも
非常に多くのコーヒーが作られています。
インドネシアは東南アジアの中でも
コーヒー栽培に適した地域である
「コーヒーベルト」に位置しています。
「画像出典:Wikipedia コーヒーベルト」
jonkerz ♠talk 06:34, 29 April 2013 (UTC) – 投稿者自身による著作物, based on File:BlankMap-World-v2.svg, パブリック・ドメイン, リンクによる
コーヒー栽培に適した環境であることから
インドネシアの各島々では
マンデリンのみならず、
個性豊かな多くの種類のコーヒーが
栽培され、世界中に輸出されています。
【マンデリンの産地】スマトラ島はどんな場所?
続いて、
「マンデリンの産地 スマトラ島」
について取り上げていきます。
インドネシアで作られたコーヒーが
全てマンデリンと呼ばれる訳ではなく、
インドネシアの中でも
「スマトラ島の一部地域」で栽培された
コーヒーだけがマンデリンと呼ばれます。
スマトラ島というと私たちには
地震や火山といったイメージが強いですよね。
マンデリンのふるさと
▽スマトラ島の場所はこちら▽
火山や適度な寒暖差、十分な雨量など
スマトラ島は良質なコーヒー栽培に適した
自然環境が揃っていると言われています。
スマトラ島の中でも特に北部地域である
「アチェ州」や「トバ湖周辺」などが
“最高級マンデリンの産地”として知られています。
それらの地域で作られた
「マンデリン アチェ」や「マンデリン トバコ」は
マンデリンの中でも
プレミアムコーヒーとして人気があります。
マンデリンの由来「マンデリン族」とは?
マンデリンの由来
「マンデリン族」と「部族の誇り」
についてご紹介します。
スマトラ島の北部地域で作られている
コーヒーの銘柄名が「マンデリン」
なのですが、
マンデリンは
スマトラ島の北部に暮らしている部族
「マンデリン族」が由来になっています。
1990年前後のインドネシアでは
コーヒーの木を枯らしてしまう「サビ病」
という病気が蔓延していました。
サビ病の影響で
コーヒーの中でも「アラビカ種」という
品種のコーヒーは壊滅的な被害を受けました。
そんな中でも
マンデリン族はサビ病の被害から
自分たちのコーヒーの木を守り抜いたのです。
1990年前後のサビ病流行以降、
インドネシアでは病気に強い品種である
「ロブスタ種」への転換が進んだものの
マンデリン族はアラビカ種コーヒーを
現在まで守り、作り続けているのです。
このことから
スマトラ島の北部地域で作られている
アラビカ種コーヒーのことを
「マンデリン」と呼ぶようになりました。
スマトラ島独自の精製方法【スマトラ式(ウェットハル)】
次に、スマトラ島独自の精製方法
「スマトラ式(ウェットハル)」
について取り上げていきます。
コーヒーの実を収穫してから
コーヒー生豆の状態にする工程を
「精製」と言います。
コーヒーの精製では
コーヒーの実を取り除いて
豆だけを乾燥させるのですが、
やり方が大きく分けて
「水洗式(ウォッシュド)」
「非水洗式(ナチュラル)」
この2種類があります。
しかし、スマトラ島では伝統的に
「半水洗式(セミウォッシュド)」
という方法で精製を行っています。
スマトラ島独自の精製方法なので
「スマトラ式」
→「ウェットハル」
と呼ばれています。
マンデリンも精製方法に
スマトラ式(半水洗式/セミウォッシュド)を
採用しているもが多くあります。
スマトラ式を採用しているマンデリンは
マンデリンの特徴である
「アーシーさ(土っぽい野性的な苦味)」が
強くなります。
アーシーなマンデリンをお求めの場合は
精製方法がスマトラ式のものを
選ぶことをおすすめします。
スマトラ式精製の工程【画像付き解説】
こちらでは
当ブログを運営する「アマドコーヒー」
取引先コーヒー農園(スマトラ島ランプン州)の
スマトラ式精製の様子をご紹介します。
スマトラ式の精製方法は
2段階に分けてコーヒーの実から
コーヒー豆を精製します。
1段階目では機械を使って
皮と果肉を取り除きます。
画像:アマドコーヒー取引先農園 脱穀工程
こちらの画像は
当ブログを運営する「アマドコーヒー」の
取引先コーヒー農園の様子です。
中央に写っている手回し式の機械に
コーヒーの実を入れて
実や皮の部分を取り除いていきます。
その後、各農家さん自身で
一次乾燥をさせます。
画像:アマドコーヒー取引先農園 一次乾燥
これ以降の工程は
各農家からコーヒーを集めた専門業者が
内皮(パーチメント)を取り除いて
2次乾燥をさせて完成になります。
画像:アマドコーヒー 精製完了後
※画像に写っているコーヒー豆は
マンデリンではありません
(ランプンロブスタです)
こちらの画像は
スマトラ式精製が完了した後の
コーヒー生豆です。
以上がスマトラ式精製の工程になります。
マンデリンの味の特徴【アーシー(earthy)とは?】
次に、
「マンデリンの味の特徴」
について取り上げていきます。
マンデリンの味の特徴は
“酸味は少なく、深いコクと強い苦味
スパイスのようなアーシーな香り”
このような表現をされる事が多いです。
(正直分かりづらい、捉えづらいですよね)
▽分解して整理するとこのようになります▽
・酸味は少ない
・苦味は強く、後味が残る感じ
(後味すっきりの逆で余韻が残る)
・“アーシー”と言われる独特の土ぽっさ
【マンデリンの香り】
・シナモン(スパイス)のような薬草感
・お香のような香り
先ほどから何度か登場している
マンデリンの味の特徴を
表現する時によく使われる言葉
「アーシー(earthy)」
▽アーシーの意味についてはこちらです▽
コーヒーの味や香りの表現は
海外由来のものが多く、
私たちには難しく感じることが多いですよね。
(アーシーとか、スパイスとか、言われても…)
私もそう思います。
そこで、
マンデリンの味や香りについて
日本的な表現をするならば
▽このようになります(私の個人的な表現です)▽
・酸味は少ない(ほとんど感じない)
・香辛料のような独特の苦味がある
→八つ橋やはっか、ニッキのような感じ
マンデリン独特のアーシーさを
日本的に表現すると
私の感覚で恐縮ですが
「京都の八ツ橋のような独特な薬草感」
だと思います。
八つ橋に使われるニッキは
シナモンと似た香りや味ですので、
「シナモンのような」とも表現される
マンデリンのアーシーさと
近いところはあると思います。
マンデリンの「アーシーさ」を
日本的に伝える表現
“八ツ橋っぽい薬草感”
ぜひ使ってみてくださいね。
マンデリンが好きな人(おすすめな人)はこんな人
次に
「マンデリンが好きな人・おすすめな人」
について取り上げていきます。
先ほどまで、
マンデリンの味の特徴について
解説してきました。
それを踏まえて
マンデリンが好きな人やおすすめな人の
“コーヒーの好み”について
ご紹介していきます。
マンデリンは「深煎り」のものが多く、
苦味が強く、酸味が弱い特徴を
ダイレクトに味わえます。
そのため、
苦味が強いコーヒーが苦手な方は
マンデリンは好みではない可能性があります。
また、マンデリン独特のアーシーさを
一番味わえる飲み方がブラックなので
ブラック派の方は
マンデリンの特徴を味わいやすいですし、
それが好みの可能性は高いと思います。
ブラックだと”苦すぎる”と感じた場合には
ミルクを入れてカフェオレにしても
おいしく飲むことができます。
マンデリンのカフェオレは
「しっかり苦いカフェオレ」という感じで
苦味やアーシーさがまろやかに味わえます。
マンデリンを中煎りにすると…
最後に、
深煎りにされる事が多いマンデリンを
「中煎りにしたら味はどうなる?」
について取り上げていきます。
マンデリンは深煎りにすることで
アーシーな独特の風味が引き立ち、
深みやコクが増します。
(シティロースト~フルシティーローストにされる事が多い)
そんなマンデリンを
「浅煎り~中煎り」
にしたら味はどうなるのか?
当ブログの過去記事にも
取り上げさせていただいた
京都「バステトコーヒー」さんの
“INDONESIA Alur Badak Wet-Hulled”
「アルール・バダ ウェットハル」
インドネシア|アルールバダ, ウェットハル
こちらは
「スマトラ島 アチェ産」マンデリンの
“中浅煎り”になります。
▽中浅煎りを飲んでみた感想▽
中浅煎りにすることで
深いコクや苦味は弱くなり、
柑橘のようなフルーティな酸味が強くなった。
独特なアーシーな感じも
木や大地のような印象というよりは
スパイスやハーブのようなさっぱり感を強く感じた。
「マンデリンといえば深煎り」
というイメージが強かったのですが、
同じマンデリンでも中浅煎りにすると
全く違った表情を見せるところが
非常に興味深かったです。
苦味やアーシーな独特なクセを抑えた
マンデリンをお求めの方は
中浅煎りマンデリンをおすすめします。
まとめ
今回は
インドネシアコーヒー解説
「マンデリンの特徴とおすすめな人」
について解説をしてきました。
最後までご覧いただきありとうございました!
当ブログ「アマドコーヒー」では
インドネシアコーヒーについての情報を
日々発信しています。
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