こんにちは
こちらは「アマドコーヒー」です!
今回の記事は“コーヒーのギモン”
「ロブスタ種コーヒーとは?」
について取り上げていきます。
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【アマドコーヒー商品開発記①「生豆産地」】
コーヒー豆販売に向けた進捗状況を「週1ペース」でご報告していきます!#アマドコーヒー #コーヒー #ロブスタコーヒー
今日の記事は”商品開発記”「コーヒー生豆産地」について取り上げています。https://t.co/xh8AUhgmH8— アマドコーヒー【インドネシアコーヒー🇮🇩】 (@ahmad_coffee_S) September 2, 2025
当ブログを運営する「アマドコーヒー」は
2025年現在、ランプンロブスタコーヒーの
商品化に向けて開発を進めています。
最新の進捗状況については
▽こちらのシリーズをご覧ください▽
今回の記事では
「ロブスタ種コーヒー」について
・どのような品種のコーヒー?
・味の特徴(まずいって本当?)
・産地ごとのロブスタ種
・コーヒー2050年問題とロブスタ種の重要性
などを解説していきます。
この記事を読めば
ロブスタ種コーヒーの正体が掴めるように
作っていきますので、
ぜひ最後までご覧ください。
品種としてのロブスタ種コーヒー
まずはじめに
「品種としてのロブスタ種コーヒー」
について取り上げていきます。
ロブスタ種コーヒーは
「ロブスタ種」という品種のコーヒーで
コーヒーの3大原種のひとつに数えられます。
コーヒーの3大原種は
「アラビカ種」「ロブスタ種」「リベリカ種」
ですが、
今日のコーヒー市場に出回っている品種は
「アラビカ種」と「ロブスタ種」が
ほとんど(99%以上とも)と言われています。
ロブスタ種が発見されたのは19世紀のコンゴ
ロブスタ種が発見されたのは
19世紀のアフリカ(現在のコンゴ)です。
18世紀にアラビカ種が品種として認識されて
「コーヒー=アラビカ種」
とされていましたが、
それから1世紀後にロブスタ種が
「別品種のコーヒー」として認識されて
品種の区別がされました。
ロブスタ種が区別された要因として
“様々な環境への適応力”があります。
その中でも
以下にあげる3つの環境に適応できるのは
ロブスタ種の「植物としての強み」
として知られています。
・低地(標高500m以下)
・高温、多湿
・植物の病気への耐性(サビ病など)
これら3つの環境では
アラビカ種の栽培は難しいです。
過去に植物の病気の流行によって
アラビカ種が壊滅的な被害を受けた事例もあります。
1990年前後にインドネシアで「サビ病」という植物の病気が大流行しました。
その被害は甚大でそれ以降、
アラビカ種から病気に強いロブスタ種への転換が進められました。
現在、インドネシア産コーヒーの9割以上がロブスタ種となっています。
インドネシア産アラビカ種で知られる
「マンデリン」は大流行の際に
インドネシアのアラビカ種を守り抜いた
「マンデリン族」が由来となっています。
このような
環境・気候・病害などへの「力強さ」から
ラテン語で“力強い、強靭”と言う意味を持つ
『robustus、robusta』から
ロブスタ種という名称がつけられました。
ロブスタ種コーヒーの産地
続いて、
「ロブスタ種コーヒーの産地」
について取り上げていきます。
ロブスタ種は先ほど取り上げたように
低地や高温多湿な環境でも栽培可能なため
世界各地で作られています。
ロブスタ種コーヒー産地の特徴としては
“コーヒーベルトに位置している国で
標高が低い(500m~1200m)地域”です。
▽地図上の黄色の帯がコーヒーベルト▽
「画像出典:Wikipedia コーヒーベルト」
jonkerz ♠talk 06:34, 29 April 2013 (UTC) – 投稿者自身による著作物, based on File:BlankMap-World-v2.svg, パブリック・ドメイン, リンクによる
国単位ではアラビカ種とロブスタ種の
両方とも作っている場合が多いですが、
地域単位では
一般的には標高が低い場所はロブスタ
標高が高い場所はアラビカ
環境に適した品種が作られています。
ここからは国単位の生産量でも
“ロブスタ比率が高い”
「ロブスタコーヒー生産大国」を
3ヵ国ご紹介します。
インドネシア
まずご紹介するのは
「インドネシア」です。
インドネシアは世界を代表する
ロブスタ種コーヒーの産地になります。
インドネシアは数多くの島々で構成され
各島々で個性豊かなコーヒーが生産されています。
1990年前後の「サビ病」の大流行後、
アラビカ種からロブスタ種への転換が進み
現在ではコーヒー生産量の9割以上を
ロブスタ種コーヒーが占めています。
当ブログを運営するアマドコーヒーでは
インドネシアのスマトラ島産
ランプンロブスタコーヒーの商品化を目指し
商品開発を進めています。
▽商品開発の様子はこちら▽
スマトラ島の他の島々でも
ロブスタ種コーヒーは作られていて、
スラウェシ島の「トラジャロブスタ」
ジャワ島の「ジャワロブスタ(Java)」
などが有名です。
ベトナム
続いて、ご紹介するのは
「ベトナム」です。
ベトナムは世界最大のロブスタ種コーヒー
生産量を誇ります。
アラビカ種も加えた
コーヒーの総生産量ではブラジルが1位
になりますが、
ロブスタ種の生産量に限ると
ベトナムが1位となります。
ベトナム産ロブスタというと
Toiさんの「Future Coffee Farm」を
イメージされる方も多いでしょう。
「Future Coffee Farm」は
これまでのロブスタ種の常識を覆す
高品質ロブスタ(ファインロブスタ)を
生産している農園になります。
ワイニー精製、ハニー精製など
新たな工夫や技術を取り入れていることでも
高く評価されています。
私もToiさんのファインロブスタ
ワイニーハニーを飲んだことがありますが
ワインのような果実感と甘みが
特徴的な味わいで、
ロブスタ独特のクセがなかった事に
非常に驚きました。
ウガンダ
次にご紹介するのは
「ウガンダ」です。
ウガンダはロブスタ種の原産国とされる
コンゴ民主共和国の隣に位置する国です。
環境、気候ともに
ロブスタ種コーヒーの栽培に適していて
“野性のロブスタコーヒーの木”が
生えていると言われています。
ウガンダロブスタの特徴は
他地域のロブスタと違いロブスタながら
ほのかな酸味と甘みを持っている事です。
このような特徴から
高品質ロブスタである「ファインロブスタ」
として注目を集めています。
ロブスタ種コーヒーの味の特徴【まずいは本当なのか?】
続いて、
「ロブスタ種コーヒーの味の特徴」
について取り上げていきます。
ロブスタ種コーヒーというと
ネットなどでは「まずい」と表現される事も
少なくないです。
しかしながら、
「まずい」というのは
表現が雑過ぎると私は思っています。
まず、
ロブスタ種コーヒーの味の特徴について
まとめるとこちらのようになります。
酸味やコーヒー本来の甘みはほとんどなく
苦味が非常に強い。
「野性的な味わい」「麦茶のような味」
このような表現が使われる事が多い。
これに加えて
ロブスタ種コーヒーを取り扱っている
当方の経験から
こちらのような味の特徴もあると思います。
焙煎具合を変えても
「酸味」「甘み」が感じられない。
アラビカ種コーヒーだと
浅煎りにすると
「酸味」「フルーティーさ」が際立って
深煎りにすると
「苦味」「コク」が際立つ
というイメージがあるかと思います。
しかしながら、
ロブスタ種コーヒーだと
深煎りにしようが、浅煎りにしようが
「酸味」「甘み」は出ません。
これは一見、弱点のように見えますが
・コーヒーの酸味が苦手な方
・苦味の強いコーヒーが好みの方
にとっては
相性が良いコーヒーになります。
ロブスタ種コーヒーの焙煎具合による味の変化
ロブスタ種コーヒーの焙煎具合による
味の変化についても取り上げておくと
「浅煎り」→香ばしさが強くなる
(ほうじ茶のような感じ)
「深煎り」→苦味、コクが強くなる
(みなさんが想像する苦いロブスタ)
このような感じになります。
日本で飲まれるロブスタ種コーヒーは
多くの場合「深煎り」にされています。
(ファインロブスタは例外)
かなり深い焼き加減で
シティロースト~フルシティローストが
ほとんどです。
アマドコーヒーとしてはそこまで焼き過ぎない
「中深煎り」のロブスタの美味しさが
日本でももっと広まってほしいと思います。
(商品開発を進めています)
中深煎りロブスタの味の特徴は
コーヒーと言うよりは
お茶(ほうじ茶や麦茶)のような味わいです。
日本で飲まれているロブスタ種コーヒー
次に
「日本ではどのようにロブスタ種が飲まれているのか?」
について取り上げていきます。
ロブスタ種は日本でも飲まれていて、
あなたも飲んだ事があるかと思います。
身近なところで
ロブスタ種が使われている商品はこちらです。
「缶コーヒー(ペットボトルコーヒー)」
「ブレンドコーヒー(市販品)」
「インスタントコーヒー」
「コーヒー味の菓子類」
アラビカ種とロブスタ種の違いで
分かりやすい例として
「コンビニコーヒー」と「缶コーヒー」の
違いが挙げられるかと思います。
缶コーヒーはロブスタ種
コンビニコーヒーはアラビカ種
といった具合ですね。
このように書くと
「やはりロブスタ種はまずいのではないか」
と思われるかもしれませんが、
挽きたて・淹れたての
状態が良いアラビカ種(コンビニ)
淹れてから時間が経過した
状態が悪いロブスタ種(缶コーヒー)
という比較になりますので
ロブスタにとって不利な比較であることも
記載しておきます。
日本で暮らしていて
“焼きたて・挽きたて・淹れたて”の
状態が良いロブスタコーヒーを
飲んだことがある方は
ほとんどいないのではないかと思います。
完全にポジショントークになっていますが
状態が良い美味しいロブスタコーヒーを
日本の皆さんにも楽しんでいただきたいです。
(商品化に向けて今後もがんばります!)
ロブスタ種とアラビカ種の見分け方
商品になる前のコーヒー豆の段階の
「アラビカ種とロブスタ種の見分け方」
についても取り上げておきます。
挽く前のコーヒー豆状態において
ロブスタ種とアラビカ種を見分ける目印は
「コーヒー豆の粒の大きさ」です。
こちらの2枚の画像は
当ブログを運営する「アマドコーヒー」が
商品化を目指している
ランプンロブスタコーヒー豆になります。
上の画像が「生豆」
下の画像が「焙煎豆」です。
ロブスタ種豆は
粒が大きく、
平たい形状をしています。
アラビカ種豆ではこれよりも
粒は小さく
形状もよりシャープになります。
コーヒー2050年問題とロブスタ種の重要性
最後に
「コーヒーの2050年問題とロブスタ種」
について取り上げていきます。
近年、コーヒー業界で
頻繁に取り上げられる問題に
「コーヒー2050年問題」
というものがあります。
この問題は
“2050年にはアラビカ種コーヒーの
栽培可能地域が2000年に比べて半減する”
というもので
地球規模の気象変動や
気温上昇などの環境変化の影響により
アラビカ種の生産量は減少することが
見込まれています。
生産量が減少すれば
アラビカ種コーヒーの価格は上昇します。
さらに、
世界中のコーヒー需要量は年々増加しており
コーヒー価格上昇に拍車をかけています。
私たちが暮らす日本では
コーヒーは輸入品であるため、
為替の影響を受ける事も忘れてはなりません。
このような状況において
ロブスタ種コーヒーの存在は
コーヒー生産量確保や価格安定に
必要不可欠なものであり、
2025年現在でこそ
その重要度はまだ低いものの
今後、2050年に向けて
ロブスタ種がコーヒー市場を下支えする
重要度、貢献度は間違いなく高まると予想されます。
まとめ
今回は
「ロブスタ種コーヒーとは?」
について解説をしてきました。
最後までご覧いただきありとうございました!
当ブログ「アマドコーヒー」では
インドネシアコーヒーについての情報を
日々発信しています。
ぜひ他の記事もご覧くださいね!